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燗酒と しばしの別れ 柿の花
梅雨寒の日でも、冷や酒の方が旨い季節となりました。5月26日を夏席と呼んだら、次回8月7日の呼び方が困る。梅雨席では意気が揚がらない。野暮だけど五月の席としておきましょう。
真面目に精進中の雷太さん、押し出しのいい小蝠さんの正攻法の噺のあとに、全く違う雰囲気の南々さんが高座に上ったとき、実は客席はあんまり静かじゃなかった。南々さんは、全身の力を抜いたとぼけた顔つきで、何か尋常でないことを話しているらしい。どうもよく聞こえないのが口惜しい。何の話だろうと、みんな聞き耳を立てた。いつの間にか場内は静かになって、次第に輪郭がはっきりしてきた噺に引き込まれて行ったのであります。お見事でした。
そして最後の話。座布団に着いてお辞儀をして顔を上げた途端に大声で番頭を呼び立てる旦那になっていました。何とも鮮やかな演出。
その後も、切ないような馬鹿げているような話を、行き届いたきめ細かな描写で運んで、大いに楽しみました。是非また聞きたい噺家さんです。
殆ど満員に近い入りでした。このくらいの人数で行くといいですね。
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